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若き日のマーロン・ブランドの素晴らしさに触れ

若き日のマーロン・ブランドの素晴らしさに触れ_a0002405_1415.jpg 私の理想の男性像は好きな映画俳優にも共通するようで、どうしても「包容力があり、誠実を絵に描いたような人」を好んでしまうようです。そして、先日7月1日に80歳で亡くなった、あのマーロン・ブランドは私の理想の男性像とはほど遠いところに今迄位置付けていた俳優さんのひとりだったかもしれません。

 BSで、久しぶりに観た「波止場」(1954)、彼が初めてアカデミー主演男優賞に輝いた私の大好きな作品でもあります。実は彼の出演作品はこれと、「欲望という名の電車」(1951)の2作品しか知りません。「ゴッドファーザー」(1972)や「地獄の黙示録」(1979)は私には少し苦手な分野の映画のようで未だに未見なのです。こんな私が彼の作品を語るにはあまりにも偏りすぎているような気もしますが、役者として今まで敬遠していた理由はきっと彼のイメージにもあったのではと思いますね。
 彼を表現すると、どうしても「スキャンダル」や「問題児」など、世の中に反抗するイメージが強く私の中にあり、それは、ジェームズ・ディーンの繊細な青年像とはまた違い、それが彼を遠ざけていた理由であったのかもしれません。
  
 今回改めて彼を追悼する意味でもあった「波止場」の鑑賞では、彼の魅力が存分に伝わって来ました。そして、イディ(エヴァ・マリー・セイント)と彼演じるテリーが鳩小屋でお互いの心を寄せ合い語り合うその彼のまなざしが、私にとって永遠に忘れる事の出来ないシーンになりましたね。
 本当の彼はどんな人物であったかはわかりません。もしかしたらあの瞳の奥には、テリーの様にやさしさが溢れていた方だったのかもしれませんね。

☆「波止場」は港湾労働者の灰色の部分を描いたドラマですが、心に突き刺さるとても素晴らしい作品だと思います。脇役も素晴らしく、用心棒役の無名の俳優人もとても個性的です。テリーに”ショーティー”と言われてしまう、マーティン・バルサムのデビュー作でもありました。エヴァの出演作品の中で、私はこのイディ役が最も好きですね!

by suama | 2004-07-13 01:05 | 映画俳優