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サイレントで泣けちゃった 「つばさ」その1

 ”古き良き”が大好きな私でも、サイレント作品(無声映画)となるとまだまだ初心者だったので、先日BSで放送していた「つばさ」Wings(1927米)を観た時には久しぶりに”見ごたえのある作品だったなぁ”と大いに楽しんだのでした。
 
サイレントで泣けちゃった 「つばさ」その1_a0002405_22312843.jpg  第一回アカデミー作品賞、技術効果賞に輝いた記念的作品。第一次世界大戦中、ヨーロッパ戦線で戦う米空軍青年達、ジャック(チャールズ・”バディ”・ロジャース)、デヴィッド(リチャード・アーレン)、そしてメリー(クララ・ボウ)の青春航空映画。何も予備知識なく観始めたのでその楽しかった事といったら!!実際は娘と遊んでいて冒頭の20分を見逃してしまってのスタートだったのですが、何とこの時代で140分もの超大作、その後の2時間はもうハラハラしながら観てしまいましたね。
 
 監督のウィリアム・ウェルマンは同大戦で有名な空軍隊でパイロットとして従軍していただけあって、その経験を生かした雲の上の戦闘シーンは本当に迫力があったわ。聴こえてくるのは、淡々とした音楽に弁士の女性の声、飛行機の音も何もないまさしく”無声”の作品なのにそれがいっそう私を作品にのめり込ませていったみたい。飛行機の事など何もわからない私も、宮崎監督の「紅の豚」に登場する”複葉機”は知っていたので、それが戦闘機として雲の上で空中戦を繰り広げるシーンでは自分も空に舞い上がってしまったかの様に見入ってしまったの。操縦席からは空が丸見えでパイロットはむき出しの状態なんてもう怖くて怖くて・・・。現代の様に特撮などに頼っての撮影ではないと思うので(おそらく)、戦闘シーンがどれもみな実際の戦争フィルム映像を観ている様な錯覚に陥るほど見ごたえのあるものだったわ。
 
サイレントで泣けちゃった 「つばさ」その1_a0002405_22315735.jpg 日本の神風特攻隊で命を落とした少年達も、こんな情景を見ていたのかしら・・・と切なさも感じてしまうほどリアルに映し出された映像は、80年近く前の作品に思えないほど迫力のあるものでしたね。そして精一杯戦う青年達の姿も好感の持てるものでした。
 
 次回は現代にも通用しそうな”イケメン”青年たちと、チャーミングな女の子を紹介したいと思います。つづく。

by suama | 2005-03-04 01:40 | クラシックムービー