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「春の珍事」と「巨人の星」

「春の珍事」と「巨人の星」_a0002405_1859.jpg 「春の珍事」という映画をご存知の方はいらっしゃいますか?私は十数年前深夜TVで観るまでは知りませんでした。でも、映画とはあまり縁のない友人が知っていたのです・・・。

 なにか「奥さまは魔女」のオープニングの様な書き出しで・・・。そうなの、その友人は「巨人の星」という有名なマンガにこの「春の珍事」のひとこまがあるというのです。私はそれをまだ見たことがなくて。

 「春の珍事 It Happens Every Spring」(1949米)、野球のTV中継などまだなかった頃(?)、バーノン助教授は大学で化学の授業の教壇に立っていました。彼は教え子で裕福な家庭の娘デビーにプロポーズするためにはお金が必要と、 ”害虫から木材を守る薬剤” を研究し、ある企業に売ろうとしていました。そして、その研究の成果が今日実を結ぼうとしていた矢先、アクシデントで何もかも水の泡。研究には途方もない時間がかかるため、プロポーズは破棄、二人の仲も…。しかし、幸いにも薬剤の一部は残り、これには木材を避ける性質があることを発見。この性質を利用してひと財産をつくり(彼女へのプロポーズのために!)、今シーズン最悪の成績で彼のお気に入りの野球チーム(セントルイス)を救うべく、ピッチャーとして乗り込むのでした。

 科学者がプロ野球の投手になって大活躍。そんな姿はぜんぜん似合わないのだけれど、空気をかきまわすだけのバッター達には笑えますよ。

 こんなユニークな映画ですが、主役のバーノン(ピッチャーになるときは”ケリー”という偽名を使います)に「失われた週末」(1945)でアカデミー主演男優賞をとったレイ・ミランドが演じ、恋人役”デビー”に「ナイアガラ」、「愛の泉」のジーン・ピータース。その他ケリーが”科学的に身につけた変化球!?”をキャッチするべくバッテリーを組む”モンク”役に「三人の妻への手紙」のポール・ダグラスなどいい味出してますよ。

 なかなかTVやその他でお目にかかれませんが、野球に興味がなくても楽しめる作品。もし機会があればぜひ観てくださいね。薬剤をめぐっての展開は必見です。「巨人の星」のひとコマを見ること、これが私の課題ですね。

by suama | 2004-04-09 01:10 | クラシックムービー