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もうすぐ逢えますね 「子鹿物語」

もうすぐ逢えますね 「子鹿物語」_a0002405_40428.jpg のんびり更新している私のブログ・・・早いものでPeckさんの命日がまたやって来ました。4月のお誕生日の日に寄せたPeckさんへの想い、もうすぐ貴方に逢えるのですね。
  
 今月21日いよいよDVD発売になる「子鹿物語」 The Yearling (1947米、日本公開1949)、1878年のフロリダが舞台の作品。Peckさんは農夫であり少年の父親でもあるペニー・バクスター役。その妻オリー役に公開当時故ロナルド・レーガン氏と離婚したばかりのジェーン・ワイマン(1914~)、そして12歳のジョディ少年役にクロード・ジャーマン・Jr(1934~)。この貧しい農夫一家が厳しい自然と闘いながら力強く生きる姿を描いた私の大好きな作品です。

 初めてこの作品を深夜のTV放送で観た時、ジョディ少年があらいぐまの姿を優しいまなざしで見つめるシーンの色彩の美しさに感激した事を想い出します。5年間の準備の後、北フロリダ州に一年近くロケーションを敢行して撮影されたとあって、その自然の美しさには目を見張るものがあります。しかしその美しさは、農夫たちにとって皮肉なまでの残酷さをも併せ持つ深い深い魅力もあるということを知った作品でもありました。

もうすぐ逢えますね 「子鹿物語」_a0002405_40474.jpg こんなに快適に暮らして行ける世の中でも、もっと楽になりたいと願う現代。今から100年以上前ではあるけれど、家族が肩を寄せ合って自然に立ち向かう姿は厳しくても何だか羨ましく思えてきてしまいます。何度も子供を亡くし、やっと12歳にまで成長した一人息子に口うるさくなっている気丈な母親も、時折トンチンカンなユーモアを見せ、父親と少年が目を合わせながら愉快に気を使う姿に温かい家族の笑いがあるのです。そして6日間降り続いた雨で畑の収穫が全てなくなり、自然との闘いで一家は明日への希望を固く決意する・・・人間の生活はこうだったのかと思うと、家族との生活のあり方や快適だけを求める現代に疑問を投げかけたくなりますね。

 この物語は少年が子鹿との出会いと別れを通して逞しく成長していく姿を軸に描かれています。私は母親になってからこの作品を観ていないので、きっと今までと違った気持ちで少年を見つめることが出来るのだろうと今から楽しみですね。そしてあの”ホッペの赤い”Peckさんに逢えるのが何より嬉しいのです。
 奥さんの洋服の仮縫いでマネキンの様にドレスを着た”可愛い可愛い”Peckさんの姿を早く観たいわ!

by suama | 2005-06-12 04:10 | クラシックムービー