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サイレントで泣けちゃった 「つばさ」その2

 サイレント映画だったのにその迫力に大満足だった「つばさ」、登場する若者のルックスがちょっと今風だったのにも驚いてしまったの!
  
サイレントで泣けちゃった 「つばさ」その2_a0002405_1023716.jpg 空軍の訓練生になりたての頃はそりの合わなかったジャックとデヴィッドにも、真の友情が芽生えましたね。ジャックを演じたチャールズ・”バディ”ロジャース(1904~99)はこの作品で有名になり、トーキーになってからも明るい快活な青年役を多く演じ人気を得ていたそうです。でも彼より11歳年上で、生前淀川長冶さんがよくお話していたサイレントの大スターメアリー・ピックフォード(1893~1979)と結婚していたとは・・・驚きでした!!それにしても、彼のあの人懐っこそうな笑顔は、今の時代にも充分通用しそうですね。 (☆中央はロジャース、右はアーレン。)

 ジャックと無二の親友となり、ラストシーンでは私に切なく涙させたデヴィッド役のリチャード・アーレン(1898~1979)。ポートレイトで知っていた彼の顔も、実際に動いている姿を観た時にはなんて色気のある・・・そう、ブランドの男性トップモデルを勤められそうなそんな端正な顔立ちと立派な体格の持ち主でしたね!彼もこの作品で人気を得、250本もの映画に出演されたそうです。

サイレントで泣けちゃった 「つばさ」その2_a0002405_10232827.jpg ジャックに想いを寄せ戦地に赴き、そのキャラがキュートで思わずホッとする存在だったメリー役のクララ・ボウ(1905~65)。彼女も多くのポートレイトで知っていたけれど、動く彼女があんなに可愛い笑顔の持ち主だったなんて・・・後に映画界に登場するマリリン・モンローの様な存在に似ているようにも感じましたね!彼女は「あれ」(1927)(原題を「IT」)の作品で人気に火がつき”イット・ガール”という意味深なニックネームがついたそうですが、1933年には引退しあまり長い俳優人生ではなかったようです。当時はあの短いヘアースタイルも注目されていた彼女も、実生活ではかなりのファッションオンチだった様ですが、私の大好きなデザイナーイーディス・ヘッドの手にかかれば”編み上げロングブーツに軍服姿”・・・とキュートな出来上がり!になりました。
 
 そして、ジャックとデヴィッドが新米空軍生になり初めての宿舎テントで同室になったカデット・ホワイト役にあのゲイリー・クーパー(1901~61)が登場。声の聞こえないゲイリー・クーパーなんて初めてでしたし、登場時間のなんと少なかったことか・・・。でも強烈な印象を残して空に散って行きました。その後の彼のサイレント時代を凌ぐ人気ぶりは皆さんもご存知ですよね!
 
 この作品との出逢いで、サイレント映画に大いに興味を抱いた私。これからも心がワクワクする様な素敵なサイレント作品に出逢えると嬉しいわ! おしまい。

by suama | 2005-03-13 11:33 | クラシックムービー