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トラウマになった「逃走迷路」

トラウマになった「逃走迷路」_a0002405_1360.jpg BSで「逃走迷路」(1942年米)を放送していました。

 L.A.の軍用機工場での爆破火災事件から物語りは始まります。バリー・ケインは爆破犯人として指名手配されてしまい、無実の彼はアメリカを横断し様々な人々とかかわりを持ちながら真犯人を追って行きます。そしてむかえた真犯人との戦いの舞台とは・・・

 真犯人を追っていく先々で、善良で裕福なアメリカ市民が実はナチスの工作員の顔を持っていたり、ナチスの破壊工作計画の真実を話しても誰一人として信じる者がいなかったりと、彼を取り巻く人々にも様々な顔があり話に引き込まれたわ。

 この作品はヒッチコック映画の中では比較的最初に観たと記憶しているの。そして、ナチスの工作員を演じたキャストの不気味さが脳に焼きついて、目を閉じても思い浮かんできてトラウマとなってしまったわ。その後、トビン役のオットー・クルーガーが、ダニー・ケイの ”コメディ” 「天国と地獄」に出演していたり、真犯人のフライ役のノーマン・ロイドが最近優しそうなおじ様になっていたのを見て少しづつトラウマはなくなったの。

 主演のバリー・ケイン役に「ダイヤルMを廻せ!」にも出演のロバート・カミングス、彼の誠実さに次第に思いを寄せるパット役にプリシラ・レイン(まだこの一作しか観た事がないの)、フライ役に「ヒッチコック劇場」などの製作でもヒッチコックにかかわっていたノーマン・ロイド(「白い恐怖」にもワンシーン出演)。
クライマックスのNYの自由の女神像のシーンは私が語るまでもなくヒッチコック作品のあらゆる原点となっているもの。(現在は女神像のトーチには登れないと聞いています)

 観る人それぞれの感じ方は違っても(トラウマ!?)、間違いなく楽しめるスリルいっぱいのお勧め作品ですよ!

by suama | 2004-04-14 01:37 | アルフレッド・ヒッチコック